運用の世界に関わる人たちのなかには「スペシャリスト」と呼ばれる人たちがいます。
ファンドマネージャーもそうですが、アナリストもその代表例です。アナリストとファンドマネージャーは同じ企業説明会に出席することなども多く、外部の人たちからみて、「どう違うのだろう」と疑問があっても不思議ではありません。
ここでは、生け簀を例にしてご説明します。
アナリストは内と外にいる

まず、ファンドマネージャーを釣り人に例えます。生け簀の運営管理(マネジメント)もしています。
インハウス(同じ運用組織のバイサイド)アナリストは同じ船の上で生け簀の魚がどう成長するかを予想します。これが業績予想にあたり、成長の変化率が大きい魚を釣ることを提案したりもします。
一方セルサイド(証券会社)のアナリストは、ヘリコプターなど船にやってきて「ここのポイントがいいよ」と銘柄を提案していきます。
ヘリから大きな声で銘柄だけをアナウンスしていくタイプの人もいれば、精緻な分析シートを置いていくタイプの人もいます。ただ、船の生け簀のよって、大型魚専門、小型魚専門、高級魚主体、大衆魚主体などと特性がありますので、一概に「この魚がいいい」といわれても、生け簀に入れられない場合も多いのです。
ファンドマネージャーは生け簀の全体の運営管理が主業務で、中にいる魚たちのバランスや特性には過剰なほどきを配りますが、個々の魚の成長予想までは手が及びません。儲けるには、どの大きさで市場へ売るかが肝心ですので、成長予測(業績予想)は極めて重要です。
ファンドマネージャーは市場で取引されている値段と生け簀の魚の成長度合を見比べ(バリュエーション比較)ながら、売買行動を決定していきます。船と市場の売買を仲介するのが証券会社です。
エコノミスト、ストラテジストの意見は考えの確認、整理に活用

ファンドマネージャーをとりまくプロの面々にはアナリストのほか、エコノミスト、ストラテジストと称される人がいます。
ともに証券会社所属の場合が多いでえすが、銀行や生保やシンクタンクなどの所属で著名な人もいます。
エコノミストはマクロ経済学的見地から、経済成長率や景気行動について自らの見方を打ち出します。
ストラテジストはチャート分析や政治経済など自らの得意分野に軸足をおいて市場に取り組む戦略、ヒントなどコメントします。ファンドマネージャーは彼らの意見を大局的な考えを確認したりするのに活用します。
ファンドマネージャーになるには

ファンドマネージャーという業務は資格がないとできない仕事ではありません。
ただ、必要知識や応用力を習得するのに資格取得は明確な実証になります。
一般的かつ代表的なのが「日本証券アナリスト協会検定会員」(CMA)の取得です。そこから派生した「国際投資アナリスト資格」(CIIA)は日本証券アナリスト協会がアジア、ヨーロッパの団体と共同運営しています。「米国公認アナリスト」(CFA)は古くからある伝統的な資格です。
資格を有していても勉強を怠っては本末転倒です。マーケットに打ち勝つためにファンドマネージャーは常に勉強が必要で、負け続けると業務を続けることができなくなります。

@投資信託HOME > アナリストとファンドマネージャーの違い


