運用会社にも必要な投資哲学

「新規の大型ファンドを立ち上げるので、運用スタイルは違うものを現在のパフォーマンスが最も好調なAさんにこのファンドを担当してほしい」、「当月月間のパフォーマンスがボロボロだBさんには来月から他部署へ移ってもらう」
かつて、運用会社でこういう例がよくありましたし、今でも会社によってはあるでしょう。これでは、運用会社の投資哲学が疑われます。
ファンドマネージャーは担当ファンドのい目論見書に定められた運用哲学、運用プロセスに沿って運用を行っています。
運用チームもファンドのスタイルや特性に応じて編成されているのが通常です。パフォーマンスが好調だからといって、違う運用スタイルのファンド運用を同時に行うことは思考の分散につながり、チーム運営、運用プロセスの混乱を招きます。
単月のみで成果測定は×
また、定まった運用哲学、運用プロセスに忠実に運用を執行しても、短期的にパフォーマンスが芳しくないときもあります。それは、運用スタイルに対しマーケットの状況がアゲインストである場合などに生じやすくなります。
マーケットの状況が大きく変化した場合、単月で修正することは不可能に近いですから、翌月にかけて修正していくことになります。そして翌々月に再び軌道に乗せるのです。3カ月連続でベンチマークに対し1%以上下回るとなると社内的に責任を求められる場合も多いですが、単月のパフォーマンスだけで評価を下すべきではないでしょう。

受益者に対する説明責任を果たす

ファンドマネージャーの業務で最も肝心なことは、「運用哲学、運用プロセスを逸脱せずに、パフォーマンスを追及する」ことです。
儲かりそうだからといって、人気が加熱した銘柄を高値掴みしたり仕手筋に乗っかったりしてフラフラしていては、長期のパフォーマンスが散々なものになるのは目に見えてます。
受益者は目論見書に目を通し、資産の一部を「この運用スタイルの当ファンドに投じよう」と判断するわけです。ファンドマネージャーは受益者の方を向いて忠実に説明書を持って業務をこなす必要があるのです。
受益者の方を向いての説明責任を果たしていない例としては、「知らない間にファンドの運用担当者が変わっていた」といったケースが多くあります。これなどは会社都合優先の最たるものです。
少なくともファンドマネージャーは月次のレポートなどで名前を出すべきでしょうし、もっと積極的にい「顔」のみえる運用を心掛けるべきでしょう。

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